結論から言うと文句無しでした。 丸型テールランプではなくなったということで多くの批判が出ましたが、そんなことは関 係ないというくらいにいい車に仕上がってました。 搭乗してまず始めに驚くのはメーター類が全く見えないことです。 次にサイドブレーキがシフトノブの横についてないことにも違和感を憶えます。 これは、足でサイドブレーキをかける方式なので、手でやるよりもかけやすいと思いまし た。 もし、MT車なら坂道発進がやりにくいので、余り歓迎はされないでしょうが、現在ATの みのこの車なら全く問題ない出来だと思いました。 逆に、余り力を必要としない分、やりやすいという感想を憶えました。 エンジンをかけると、メーター類など停止中見えなかった物全てが、オレンジ色の光で現 れます。 これは、一番自然の光に近いオレンジ色の光でメーター類をあらわすことにより、長時間 見ていても目が疲れないようにする為の配慮だということでした。 また、シートはBMWと同じ電動式で、運転中にシートの位置をずらすのもスイッチ一つ なので簡単に行うことが出来ました。 試乗後に聞いてみたところ、BMWの3シリーズをかなり意識しているとのことでした。 更にR34型より10cm縮んだという全長も、その広い居住空間と高い天井によりそれを感 じさせず、逆に広くなったのではないかという印象を受けました。 また、全幅は2cm広がったということでしたが、私の車がR33型だったということもあり、 全く気にせず走ることが出来ました。 話によると、実際居住空間自体は広くなっているということでした。 また、走行面でもその快適さはBMWを意識して作られているらしいだけにそれに劣らな い仕上がりになっており、まさに国産BMWといっても過言ではない出来になっていました。 加速感を全く感じさせず、自分では40Km/hで走っているつもりでメーターを見ると 60Km/hになっていたということがその証明とも言えるでしょう。 コーナーリングも、驚くほど軽いステアリングと揺れを全く感じない車体。 大径にして細型というタイヤの使用や長いホイールベースも、走行中の快適さを醸し出す のに一役かっており、加速感、減速勘を全く感じさせないその快適さは加速時には先ほど 述べたとおりに、また減速時は時としてドライバーが本当にブレーキを踏んでいるのかど うかさえわからない事もあるでしょう。 まさに、これぞプレミアムスポーツセダン、これがスカイラインというにふさわしい出来 になっていました。 フルモデルチェンジが早かったことや、丸型テールランプが消えたことで批判的なイメー ジが強いスカイラインですが、試乗してみると、そんなことは全て吹き飛ばしてくれる感 動が待っていました。 私自身最初こそ批判的ではあったものの、コンセプトなどを見ると共に好意的な印象をも つようになり、その印象は今日の試乗でよりいっそう高まりました。 おそらく丸型テールランプというイメージが定着していない欧米諸国では、高い評価を受 けることはまず間違いないでしょう。 また、丸型から変更されたテールランプも、何処のメーカーでも使用されてない赤いLED を使用しているというところを見れば、新しいシンボルになること請け合いです。 それほどまでに、V35スカイラインはよい出来に仕上がっているのです。 試乗を追えて、帰るときに私のR33スカイラインに乗ったときにもその成長振りを感じる ことが出来、最近手に入りやすくなってきている欧米諸国の車に対抗できる唯一の車では ないかという感想を持ちました。 現在、批判的な印象でこのレポートを読んでいる人は一度試乗してみることをお勧めしま す。 スカイラインの名にふさわしい乗り心地に、全く新しいスタイル。 好意的な印象を持っている方はそれを更に高め、批判的な意見をもって言う方はその意見 を変えざるを得ないでしょう。 それほどまでに今度のスカイラインは素晴らしい車なのです。 |